事業ライフサイクルとは

事業ライフサイクルの意味

一般的に事業は以下の図のように導入期、成長期、成熟期、衰退期の4つのステップをたどるとされており、それぞれのステップで状況や取るべき戦略が異なります。

 

事業ライフサイクルの説明

導入期

競合は少ないが、初期投資や需要拡大のための認知活動など積極投資を行う必要があります。売上、利益は低く、キャッシュフローは赤字の場合が多い。

成長期

競争が激化し、他社との差別化のためにも引き続き積極投資を行う必要があります。売上、利益は上昇し、キャッシュフローも黒字となる。

成熟期

製品やサービスで他社と差別化することが困難になり、価格競争となるため利益が低下します。売上成長率も鈍化し、少ない投資でキャッシュフローの黒字を維持する必要がある。

衰退期

成熟期の価格競争に敗れ、事業から撤退する企業が増えるため、必要最低限の投資で運用可能。需要が衰退するため売上、利益も低下するが、絶対額は小さいものの、残った企業は黒字の利益、キャッシュフローを得られる。

事業ライフサイクルの例

例えば、4Kテレビ事業に今から新規参入すべきでしょうか。自社によっぽどの強みが無い限り新規参入すべきでないでしょう。なぜなら、4Kテレビ事業は成熟期、もしくは衰退期であるため、既に他社がシェアを獲得しており入り込めない。もし、入り込めても需要全体が衰退するので投資回収できないリスクがあるからです。では、別の例として、自社がeスポーツ事業に投資しているなら今後どうするべきでしょうか。ライフサイクルの観点だけで言えば、自社にキャッシュの余裕があるのならこのまま投資すべきでしょう。なぜなら、eスポーツ業界はまだまだ成長の見込みがあり、投資の回収が見込めるからです。

このように事業のステップによって、状況や取るべき戦略が異なるため、注目する事業が現在どこのライフサイクルにあるのか考える必要があるのです。

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