AIDMA意味
AIDMAとは、日本語で“アイドマ”と発音し、顧客が商品を買う際の心理状況の変化を示したものです。顧客は商品を購入するまでに、商品を認知(Attention)して、興味(Interest)持ち、興味を持った商品が欲しくなって(Desire)、やがて商品を記憶(Memory)し、最後に商品を探して購買行動(Action)を起こすと考えたマーケティングのフレームワークです。それぞれのステップの頭文字を取ってAIDMAと呼んでいます。ターゲット顧客がどの心理状況にあるか見極め、次のステップに行くにはどうすれば良いのか意識することで最適なマーケティング施策を打つことができます(下図)。例えば、新商品を発売した場合、顧客が新商品の認知をしていないのであれば、テレビCMなどを流して認知度を向上させることが効果的であり、顧客が興味は持ってくれているが欲求まで届かず、迷っているのであれば、無料サンプルを配って商品の良さを体験してもらうのも効果的です。
.
.
逆にターゲット顧客のほとんどが興味を持っており、欲求まで届かない状況でテレビCMを流し続けても、顧客の心理状況が欲求(Desire)に移ることは難しく、非効率だと分かります。AIDMAはターゲット顧客がどの心理状況にあるのか見極め、正しいマーケティング施策を打つためのフレームワークなのです。
AIDAとの違い
AIDMAから記憶(Memory)のステップを抜いたAIDAというフレームワークもあります。AIDMAは1920年代にサミュエル・ローランド・ホールが提唱した約100年前のフレームワークで、100年前はインターネットが無く、今ほど便利に買い物できる時代では無かったので、顧客は購入まで商品を記憶(Memory)する必要がありました。しかし、現在は欲しいと思えばすぐに購入できる世の中なので、AIDMAの記憶(Memory)部分はあまり重視されず、欧米では記憶(Memory)を抜いたAIDAのフレームワークがよく使われるのです。実際、使ってみれば分かりますが、AIDAの方が圧倒的に使いやすいです。
AISASとAMTULとの違い
更にAIDMAと似ている言葉で「AISAS」や「AMTUL」があります。それぞれごちゃごちゃに理解しないよう簡単に記載しておきます。AISASはインターネットが発達した現在では、顧客の購買行動も変化しており、顧客は商品を認知(Attention)、興味(Interest)、検索(Search)、購買行動(Action)、情報共有(Share)のステップを踏むとしたWebマーケティングで使うには最適なフレームワークです(詳細:AISASとは)。AMTULは長期的な顧客の心理状況の変化を示しており、顧客が固定客になるには、認知(Attention)、記憶(Memory)、試用(Trial)、日常利用(Usage)、固定利用(Loyality)のステップを踏むとしたフレームワークです。更に特徴的なこととして、他のフレームワークでは顧客が実際どの心理状況にあるのか正しく評価することが困難という欠点がありますが、AMTULはリサーチすることにより、それらを定量的に把握することができます(詳細:AMTULとは)。
あとがき
実はこの他にも、AIDASやAIDEESなど様々なフレームワークがあります。それぞれ目的により最適なフレームワークは異なりますが、たくさん覚えても仕方ないので、オフラインではAIDMA(AIDA)、オンラインはAISAS、固定客の形成を目的としたり、顧客の心理状況をリサーチしながら進める前提があればAMTULと三つを理解しておけば十分だと思います。また、使ってみてどれも合わなければ、自分で顧客の購買行動をスキーム化してフレームワークを創り上げるのも良いですね。
.
マーケティングの記事一覧はコチラ
スポンサードリンク