ターゲティングとは(フレームワークも紹介)

ターゲティングの意味

マーケティングにおいて、「誰に売れば喜んで購入してもらえるのか」を考え商品やサービスを導入することが重要です。セグメンテーション(市場をグループ分けすること)を行った後、どの顧客セグメントを狙うか決定することをターゲティングと言います。(セグメンテーションの詳細記事はコチラ)
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セグメンテーションからターゲティングのイメージ

ターゲティングのやり方(6Rを考慮する)

実際にターゲティングを行う際には、市場は魅力的なのか?自社の強みは活かされるのか?などを考慮する必要があります。これらを効率よく検討するために6Rというフレームワークがあります。

Realistic Scale(有効な市場規模)

その市場に十分な規模があり、事業が成立するだけの収益が見込めるか。一方で規模が大きいと競合他社も多く存在するので、自社の規模に適した市場を選ぶのが効率的です。

Rate of Growth(成長性)

その市場が導入期、成長期、成熟期、衰退期のどのフェーズにいるのか。(これらの言葉が聞き慣れないのであれば、事業ライフサイクルとはの記事を読んでいただけると理解できます) 一般的には、導入期や成熟期の成長する市場には参入のチャンスがあり、衰退期の規模が縮退する市場には、自社によっぽどの強みが無い限り参入は見送った方が良いとされています。例えば、テレビ市場は衰退期の市場ですが、既に他社が確固たるポジションを構えており、購入者も毎年減り続けるので、参入すべきでないとことは明らかです。

Rank/Ripple Effect(顧客の優先順位/波及効果)

自社の強みとなる部分が優先的に受け入れられる市場か。また、周囲に対して影響力が強い市場なのか。例えば、近年あったタピオカドリンクブームは若い10代-20代女性が、ドリンクを飲んでいる姿をSNSに投稿したことで人気となり、それをテレビなどが特集してブームに火が付きました。このようにSNSで自ら発信する世代は周囲に対する影響力が強いと言えます。また、イノベーター理論の観点では、新商品やサービスに対して敏感で、周囲に対して口コミやSNSで商品の良し悪しを発信するイノベーターやアーリーアダプターも波及効果が強いと言えます。(イノベーター理論やアーリーアダプターの詳細記事はコチラ)

Rival(競合状況)

どのくらい競合が脅威となるか。競合に対して差別化して勝てる見込みはあるか。

Reach(到達可能性)

そのセグメントにコミュニケーシが取れるか。また、商品を届けられるか。地理的に遠かったり、社会的に関係を持ちにくい市場であれば、他の市場に目を向けた方が効率的です。

Response(反応の測定可能性)

その市場の反応を確認できるか。例えば、広告を打ってその効果を測定できなかったり、アンケートを実施してフィードバックが得られない市場であれば、マーケティング検討の際につまずくことになります。

セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング(STP)の中の位置づけ

一般的なマーケティングプロセスでは、「誰にどんな商品価値を訴求してモノを売れば喜んで購入してもらえるのか」を検討する際にまず、市場をグループ分けするセグメンテーションを行い、次にグループ分けした中から、どのセグメントを狙うのか決めるターゲティングを行います。そしてその後、ターゲティングした市場で自社は他社に対してどのような立ち位置で攻めるか明確にするポジショニングのステップを踏みます。これらのプロセスはSegmentation(セグメンテーション)、Targeting(ターゲティング)、Positioning(ポジショニング)のそれぞれの頭文字を取ってSTPと言います。今回の記事ではターゲティングについて記載したので、次の記事ではポジショニングについて記載します。(STPとはセグメンテーションとはポジショニングとはの記事についてはそれぞれクリック)
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STPにおけるターゲティングの立ち位置.
マーケティングの記事一覧はコチラ


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